おじさんは見た!KOTOBUKI_DVD

横浜の寿町って知ってる?

あなたは横浜の寿地区というエリアを知っていますか?

わたしはこのDVDを見るまでまったく知りませんでした。
元々、わたしの大好きな(旧)岡川薬局のオーナーであらせられる福島慶介さんがこのDVDのディレクターを務めているというので見ただけで、寿町に関する予備知識はほぼない状態でした。

「福島さんがどんな楽しい映像を見せてくれるのかな?」と半ばワクワクするような気持ちで見始めたのですが、わたしの期待は見事なまでに裏切られました。
というのは、映像が〜とか編集が〜とかいう話ではまったくなくて、寿町という地域自体が楽しい気分で見られるものではないからです。
(映像の中ではポップな表現もあったけど)

寿町はいわゆる「ドヤ街」と呼ばれる日雇い労働者の街で、貧困と暴力に溢れたバイオレンスな街…だったのですが、それが今は住民の高齢化が進み福祉の街になってきているのだそうです。
ホームレスみたいな人がそこら辺にいたり、人がそこら辺に倒れていたり、映像で見ていても「はて?これはどこの国のお話ですかな?」と思ってしまうくらい同じ国の、ましてやお洒落でキラキラしたイメージのある横浜の光景であるとはまったく思えませんでした。
(一緒に見ていた嫁ちゃんも大変驚いていました)

この町を再生させるプロジェクトの一環として、プロモーションビデオ的に作られたのがこのKOTOBUKI_DVDということで、映像の中では残酷なまでにリアルな映像と、町の再生のための取り組みやこうなったら良いな的な理想のイメージも出てきます。
このDVDが作られたのが大体10年くらい前ですが、ネットで調べる限り、寿町は現在もさほど変わってはいないようです。

しかし、こういう町が日本にあるということと、どうすればこの町が良くなっていくのか?を考えるきっかけとしてこのDVDは十分に役割を果たしていると言えます。
正直、こういう町には行きたいと思わないし、現在は自分の身近な問題とは捉えにくいですが、これから財政の厳しい地方都市ではこういう地区が増えていくのかもしれません。
そしてそれは、わたしたちの住んでいる地区かもしれません…。
(自分に限って言えばドヤ街のおじさんたちに近いものがあるし)

映像自体の感想としては、エフェクトを多用していてカッコ良かったです。
ただ、展開が早くてテロップを読みきれないところも多々あったりしました。
明確なターゲットがどこなのかがわからないので何とも言えませんが、年配の人には少々とっつきにくいかもしれないですね。


カッコよくてスタイリッシュなパッケージとは裏腹に内容はハード

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